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第I編 事業概要
3.2 ショウルーム機能の継続と充実

本事業においても、前述のように、単なるシステム稼働の実証のみならず、現実に医療機関で導入する場合、実際にどのような問題点をクリアしなくてはならないかを、明確でリアルな事例として公開するための、ショウルーム形式を用いた情報発信を維持・継続している。

本事業のように、過去の実装を補完する形で実施される事業については、過去の実装と本事業の実装がどの様に融合しているかを含め、リアル・ショウルームにおける見学が非常に有効であるため、出来る限りこの体制を維持し続けることが重要との認識である。

(1) リアル・ショウルームの維持

リアル・ショウルームについては、昨年度と同様の体制を維持した。特に、IHE-Jの統合プロファイルにおける、臨床上有用な連携を実際に体験可能なデモ(例えば、医事システムから仮想の患者様における患者基本情報を変更し、IHE-JのPIR統合プロファイルに対応した、Order FillerやPACS・レポーティングシステムにおいて、表示されている患者氏名が正しく更新される様子を、実稼働中の電子カルテ等で目の当たりに出来る環境を準備している。)などを通じて、IHE-Jの有用性を肌で感じてもらえるよう、見学の工夫については、臨床稼動に支障が出ない範囲で、可能な限り対応した。

特に、PDI統合プロファイルにおけるCD-Rの作成や、DR装置(X線透視装置)に実装した、SWF統合プロファイルにおける、JJ1017コード連携などの様子は、撮影室が空いている限り、常時見学が可能である。

さらに、各システムには、それぞれの筐体がどの担当アクタであるかを、一目で理解可能なように、機能名称・担当ベンダ・アクタなどが記載された、POPボードを天井から吊し、入り口のボードには、実証事業の名称とコンソーシアム名を入れた。

これにより、サーバ室の外からでも各システムにおける担当機能が十分説明可能で、情報セキュリティとショウルームの機能を両立させた。

(2) バーチャル・ショウルームのリニューアル

本事業では、稼動中のシステムにおける見学が可能な現在の体制を維持するほかに、相互運用性普及委員会からの助言を反映して開設した、バーチャル・ショウルームを開設している。

バーチャル・ショウルームについては、本事業により、「多くの興味を持った医療情報担当者が見やすく・初心者でも情報を得やすい形」にリニューアルし、導入検討を希望する医療機関に向け、より多くの関連情報を発信可能なように、コンテンツの充実を図った。
図3.5にバーチャル・ショウルーム(Webサイト)における、ホームページのスクリーンショットを示す。