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第I編 事業概要
3.1 放射線部門における相互運用性完結を目指した実装

本事業の開始時点(平成17年7月)において、当施設で稼働中のシステムにおける情報連携の構築状況は、IHE-Jの委員会により平成16年秋までに、放射線部門を中心に国内の臨床適応に関する検討が完了していた、電子カルテ(いわゆる上流側)から、部門システム(同下流側)に伝達される指示情報の連携に特化していた。(オーダの伝達が主目的)(図3.1参照)

本事業では、IHE-Jを用いた放射線部門における相互運用性完結に向け、新たに放射線部門内における相互連携や、外部医療機関との連携、放射線部門内で発生した検査の結果(画像や報告書等)など、放射線部門全体で高い改善要望の存在するトランザクションについて、優先的に実装を進め、放射線部門における相互運用性の完結を目指した。

 本事業で実施した項目については、以下の通りである。

  1. 外部医療機関からの画像取り込み PDIを用いたオフラインでの病診連携 (PDI:Portable Data for Imaging)
  2. レポートワークフローへの対応 RWF(IHE-J)対応による報告書作成(RWF:Reporting Workflow)
  3. 画像・レポートの電子カルテ配信 WADOを用いた電カルとの汎用連携技術 (WADO:Web Access to DICOM Persistent Objects)
  4. OF→AM間におけるJJ1017コード連携 国内初のJJ1017(Ver.3.0)モダリティ連携 (JJ1017:HIS,RIS,PACS-モダリティ間 予約,会計,照射録情報連携 指針)

なお、統合プロファイルの実装において、RWF統合プロファイルについては、IHE-J臨床企画委員会報告書ワークフロー WG及び、JIRA読影レポート検討委員会の合同委員と、WADOの実装については、IHE-J臨床企画委員会のITI検討WGと緊密な連携を図りながら、システム構築を進めた。